極上の犯罪小説「白昼の死角」は実際に起きた事件が元ネタの実話?知能犯が暗躍するスリリングな映画版もオススメ!

勧善懲悪の王道物語なんてクソくらえ!犯罪者なのに憎めない、悪い奴だろうに応援してしまう!そんな男をホレさせる魅力を秘めた男が知能犯罪を繰り広げるスリリングな身震いするほど極上の犯罪小説が日本にも存在した!?

GW(ゴールデンウィーク)の連休中に読んだ一冊の本に震えが止まらなかった。鳥肌が立ち、酔いが覚めるほどの興奮、こんな作品を知らなかったことを恥ずかしいと思った(笑)。

って言いすぎかもしれないかな・・・と不安になる。

読書量の少ない自分の感動なんてたかが知れているだろう、それでも、読み始めたら止められず読み終えた時は朝になっていたなんて、鈴木光司のリング以来。

「ええ!?一冊の本を読むのに朝までかかるなんて、単に読書に慣れてなくて読むスピードが遅いだけじゃないの?」

・・・う、痛いところを突かれてしまったが、言い訳もできない(笑)。

その本の存在を知ったのは、『殺人犯はそこにいる―隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』を読んだ時に、”白昼の死角”という文字があったのを覚えていたから。

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”白昼の死角”というキーワードが頭に引っ掛かって検索した時に出てきたのが白昼の死角。未解決の誘拐事件と関係がある本なのかな、と読んでみたら全く違う内容で、ところが読み始めたら止まらなくなってしまったと。※↑の本も必読の一冊である。

その肝心の本を紹介する。

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犯罪者が告白した話から物語が始まる”白昼の死角”は過去、実際に起きた事件が元ネタなのか?

自分は図書館で借りて読んだのだが、今も本屋さんで売ってるのかな?それとも絶版かな、というわけでKindle版を紹介しとこう(笑)。

白昼の死角 (戦後ニッポンを読む)

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「私は―犯罪者」戦後の金融界を舞台に法律の盲点をつく明晰な頭脳。犯罪史上空前の知能犯を描く悪者小説の傑作。

妻や愛人の抗議の自殺、やくざの恐喝にも動ぜず天才詐欺師鶴岡七郎は、ついに警察の追及の手から逃げおおせた! 法の盲点と死角を見すえて、現代法支配の限界に挑んだ最高傑作長編推理。(大内茂男)

戦時下の統制経済が敗戦によって消え、混乱の自由経済の戦後が到来した-。戦後の金融界を舞台に法律の盲点をつく明晰な頭脳。犯罪史上空前の知能犯を描くピカレスクロマンの傑作。1960年刊の再刊。

ふーっ。手に汗握る展開の連続、様々な人間関係、心理描写。

気になるのは実際に起きた事件なのかって思ったんだけど、なにせあまりにも生々しくて、こんな話がゼロから作れるのか?って。

著者の高木彬光(たかぎ あきみつ)氏の作品でこの一冊だけが突出して素晴らしくてさ、まあ面白けりゃ別にいいんだけど(笑)。

小説を読み終わった直後、映画化もされていると知り、急いでDVDを借りて視聴!

白昼の死角【DVD】

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実際の事件を元にした高木彬光の小説を村川透監督が映画化。戦後の混乱期に、法の死角を突き完全犯罪を目論んだ男たちを描く。東大法学部の学生が設立した金融会社“太陽クラブ”は急成長を遂げたが、メンバーのひとりである隅田が焼身自殺を図り…。

本当に面白いのか?と怪しんでいるならYOUTUBEで予告編を見てから決めて欲しい。

白昼の死角(予告編)

戦後の混乱期、東大法学部はじまって以来の秀才といわれた隅田光一が、鶴岡七郎や仲間たちと設立した金融会社「太陽クラブ」は急成長を遂げる。だが、隅田が闇金融容疑で検挙されると組織は崩壊し、隅田も焼身自殺を果たす。その炎を見つめる鶴岡の内部にはどす黒い悪意が目覚めていた。

いやぁ~実写版もいいね!あの内容を映像化できるのか?と心配だったが面白かった!オススメは本を読んだ次に映画の視聴、という順番がいいと思う。

まだ読もうか迷ってる人へ、麻薬戦争を描いた犯罪小説「犬の力」、「ザ・カルテル」(ドン・ウィンズロウ)に匹敵する日本の作品を挙げるとしたら高木彬光(たかぎあきみつ)の「白昼の死角」だ!って紹介したら読む気になるだろうか。

「白昼の死角」は「犬の力」、「ザ・カルテル」ほど人は死なない、銃撃戦もない、血も出ない。

けれど、人間関係・心情描写、ハラハラ・ドキドキの展開、読み始めたら止まらなくなる。怪物やオバケ、怨念が襲ってくるホラー小説とは違ったスリルが味わえる。

目が覚めて眠れない夜にどうぞ。