このブログ記事の最初に予定していたタイトルはこうだった。
『最恐最悪の雑草”ハマスゲ”との終わりなき戦いに敗北宣言!?驚異的なスピードと刈り取りへの耐性を備えるネギ・ニラにソックリな植物!』
それが、調べていくうちに考えが変わっていった。
というのも・・・
ひぃ~!こいつはまるでゾンビだぁぁぁぁ(ノД`)ぁぁぁ!?
と、泣き叫びたい気分でブログを書いていた。
ほぼ毎日、(まるで)ゾンビと死闘を繰り広げていたので、怒りと疲れと諦めと絶望に満ちた気分で書いていた。
倒しても倒しても、しつこく立ち上がってくる奴ら、腕がモゲてもしつこく食らいついてくるゾンビそのもの、そんな相手に何度も心を折られていた。
その相手とは、
青々と茂る雑草のこと。
そりゃ雑草なんだからさ、踏まれても抜かれても生えてくる雑草魂そのものじゃないか。なにがゾンビなんだ?
と疑問に思った人。
写真の雑草、ただの雑草じゃない。
自分は最近まで「ゾンビ!」とか「ウンチ!」って呼んでた(笑)。
沖縄には他にも厄介な雑草があるんだけどさ、有名なのはギンネム、センダングサ、だろうか。でも、それらさえも可愛く思えてしまうほどヤバイわけ。
※実際は可愛くはないけど表現としてね
そのゾンビ、ウンチと呼んでいた雑草の名称が判明した。
名前をハマスゲというそうだ。
なんとも微妙な響き、は・ま・す・げ。
※心の中で「ハゲ!」って呼んでやった(笑)
どれだけ抜いても刈っても、何度でも生えてくる、その様子に不死身のゾンビに例えて、また引っこ抜いた時の根っこが犬や猫のウンチみたいだから呼んでたんだけど、ハマスゲって、もっと毒々しい、悪者っぽいのを期待したんだけど。
とにかくね、このハマスゲにとても悩んでいて、これまで自分が見てきた中で、最恐最悪に近い雑草だと考えていたわけ。
「マジ、ヤベえよ。っていうか農家さんたち、畑にハマスゲが生えてきたら何も作れないんじゃない?だって、雨が降らなくてもガンガン成長する驚異的な生命力(笑)、砂漠地帯に植えたら簡単に緑化に成功するんじゃないか?」
もうヤバすぎて笑ってしまったほど。
その正体を調べるためにネット検索したらさ、自分は知らなかったけど農家やガーデニング愛好家には悪名高い雑草らしい。
ヒゲおやじの気まま流野菜づくり日記
「ハマスゲって何だ?そうだねえ畑の大悪人。 んっ、大悪人はおかしいか。丁寧に言うと、最も有害な雑草ってところかな。」
https://hige-oyaji.at.webry.info/200905/article_2.html
最も有害な雑草って、なんて不名誉な称号を与えられちゃってんだよ。
他には、
ハマスゲ |病害虫・雑草の情報基地
世界の強害雑草のトップにあげられている雑草で、熱帯や亜熱帯地方の畑地に広く分布している。わが国では東北以南の海岸の砂地、河原、樹園地、芝地、農道などに分布するが、暖地や沖縄では畑地にも発生する。刈り取りに耐性を示すので、ゴルフ場などの芝地で問題となっている。
地上部の茎葉は刈り取りに対して強い耐性を示す。自然光下で生育した場合、毎週続けて9回地上部を切除しても、なお容易に茎葉が再生するばかりか、植付け21日後の4回目の切除時には新塊茎の形成が認められている。しかし、55%程度の遮光条件下では、毎週7回の切除で茎葉の再生は停止し、萌芽力を失ったとされる。
種子発生のものに対しては、耕起や一般の土壌処理剤で防除できる。塊茎から萌芽した株は地下で繋がっており、耕起などで切断されると萌芽が促進され、発生がより多くなってしまうので注意する。
https://www.boujo.net/handbook/newhandbook5/%E3%83%8F%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%B2.html
ほほう~、世界の強害雑草のトップ!?そりゃ泣きそうなほど悩むわけだ。
気になったのが、
刈り取りに耐性を示す
ってなんなんだよ(汗)
あのさ、ハマスゲが家の周囲に生えてくるんだけどさ、こういう風に雑草が生えるじゃん?
刈り取るじゃん?
しばらくは放置しておけるじゃん?
と油断してたら痛い目に遭う。
たった数日で数センチ伸びてさ、草刈り作業がまったく追いつかない。
毛を剃った後に生えてくるのが太く濃くなるように、なんかパワーアップしてね?っていう感じで艶が増してる(笑)。もしかして瀕死の状態を克服したら強くなる(ドラゴンボールの)サイヤ人なの???
たとえば、こう生えてるハマスゲをさ、地上の部分だけ刈り取っても(ほぼ)意味がないからさ、
雑草鎌っていう根っこから刈り取れる道具を使って駆除しているんだけど
播州刃物 家庭鎌 雑草鎌 / Banshu Hamono Home Sickle… |
他の人の使い方を知らないから自分のやり方をと
自分流の使い方は
地上に伸びた部分を刈るだけではあっという間に伸びるので、
地面に深く突き刺して、
掘り起こすようにハマスゲを取り除く。
すると、手に感触が伝わってくるわけ、プチッ!って。
こうやって地中に根が残ってしまう(笑)。
刈るというよりも引き抜くように使ってるわけ。
それでもね、3,4日が経つと新しい芽が生えてくる(笑)
とてつもない生命力(笑)!やっぱサイヤ人じゃね?
雨が降った後なら諦めがつくというか、しょうがないと思うんだけど、ハマスゲは雨が降らなくても成長する恐ろしい生育力を備えてる(笑)。なんで乾燥してる土から出てくるんだよ(笑)!
完全に取り除くにはスコップで3,40センチ掘り起こさないといけない、だけどそんなことしてられない。刈り取った場所から新たに生えてきてイタチごっこ(笑)
最後の手段、除草剤を撒こうかな、と検討し始めた頃、ビックリするような情報に突き当たった。
雑草ハマスゲは邪魔で役に立たない?実は根茎がコウブシ(香附子)という名で漢方薬・生薬に使われていた!?
雨が降らないのに生えてくるってウィキペディアにも書かれてたよ、乾燥に強いみたいなことが。あああ、除草剤も効かないらしい、あまり使いたくなかったから別にいいけど。って、え?なになに、薬草に使われてるの?
ウィキペディア「ハマスゲ」
乾燥したところにもよく育つ多年草である。
ハマスゲは乾地に生えるカヤツリグサの1種。雑草としてよく見かけられ、また薬草として利用される。
本州から琉球列島にかけて、国外では世界の熱帯から亜熱帯域に広く分布する。
地下に塊状の茎を持ち、細い縄のような匍匐茎を伸ばして広がる。まばらな群落を作るが、それほど大きな集団を見ることは少ない。
雑草として畑地に生えることも多い。根茎や匍匐茎を持つので引き抜きにくい上に根絶が難しく、その点ではやっかいであるが、背は高くならないので庭などではそれほど邪魔にはならない。
薬草としては古くからよく知られたもので、正倉院の薬物中からも見つかっている。生薬としては香附子(こうぶし)と呼ばれ、秋から翌春にかけて肥大した根茎を掘り取って乾燥させたものを用いる。漢方では芳香性健胃、浄血、通経、沈痙の効能があるとされる。
Wikipedia https://goo.gl/cPHPLJ
薬草としての効能が載っていないんだけど、調べてみたら驚いた・・・
コウブシ(香附子) タケダの生薬・漢方薬事典 | タケダ健康サイト
“嫌われ者”な悲しきヒーロー
香附子 コウブシ
カヤツリグサ科ハマスゲの根茎を乾燥したもの。
[効能]芳香性健胃・消化、発汗、解鬱(かいうつ)、浄血(じょうけつ)、通経(つうけい)、鎮痛などに効果があります。
https://takeda-kenko.jp/kenkolife/encyclopedia/illustrated/koubushi.html
タケダって、あのタケダ?あの有名な胃腸薬にも入ってたの!?
香附子(こうぶし)|生薬辞典|漢方薬・生薬大辞典 - 漢方薬のきぐすり.com
コウブシ(香附子)はカヤツリグサ科のハマスゲの根茎を乾燥したものです。
漢方的には理気(気のめぐりを良くする)、疏肝、調経、止痛の効能があり、気のふさがりやイライラ、腹痛、月経異常などに用いられます。https://www.kigusuri.com/kampo/jiten/shouyaku/koubushi/
ゴメン、”猫のウンチ”とか呼んでゴメン(汗)。
害悪でしかないと思ってたのに、まさかの漢方薬だったの!?でも、そうだとしてもメチャクチャ邪魔なんだけどね(笑)。
ウィキペディアには大きな集団は形成されないとあるけど、目の前で大集団が元気よく育ってるんだよね・・・
芝生の主要雑草 | 芝生の調査・研究
一般財団法人 西日本グリーン研究所塊茎は土中深く、手取りで取り除くことができないため、除草剤が使用できないとやっかいである。
https://www.nishiken.or.jp/lawn/lawn_zassou
地上部分の草を刈り取っただけじゃ意味がない。だからさっき紹介した雑草鎌で掘り起こしながら根ごと取り除いてるんだけど、追いつかない、間に合わない。
甘く見て放置してると、あっというまに大軍団を形成して城を築く。
ハマスゲ、大きな集団を作ってる(笑)
約30センチほどの高さのハマスゲ・ジャングルが形成され、植えていた苗木への太陽光・日光が遮断されてる(笑)
対策として行っていたのが、うんとこしょどっこいしょ(汗)、うんとこしょどっこいしょ(汗)と雑草鎌で根っこごと抜き取る。
これが雑草ハマスゲの全体像。ただのクサにしか見えん!
写真のように地中深くでハマスゲ同士が繋がっている。
連結している根が細いもんだから簡単に切れてしまい、どうしても地中内に残ってしまう。
これらが成長して増えていくわけ。マジでムカつく!
この球根みたいな根がウンチみたいだから自分はハマスゲなんて呼ばずにウンチ!とかゾンビ!って呼んでたんだけど、まさかのコウブシ(香附子)って、一気に役に立ちそうな、いかにも漢方薬!って感じに印象が変わった(笑)。
他の記事には書かれてないんだけど、ハマスゲ、やたらミツバチが集まる。
花粉なんか見当たらないのに、下の写真のブサイクな花?みたいな花序(かじょ)にミツバチが止まるわけ。
花序(かじょ)とは枝上における花の配列状態のことである。 チューリップのように茎の先端(茎頂)に単独で花をつけるもの(こうしたものを単頂花序という)もあるが、ヒマワリやアジサイのように花が集団で咲くものもある。(※Wikipedia)
何してんのかなあと観察してみるんだけど、花粉があるようには見えないし、何してんだろうか今も謎。
まあ知らなかった情報を得たんだけど、自分にとっては雑草だから、ヒーヒー言いながらなんとか刈り終えてさ、
ハア、やっと終わった。と安心したのも束の間、雨が降ってもいないのに成長するからほんと厄介(汗)
あの猫のウンチみたいな根っこに(ゴメン、香附子だよね)養分が蓄えられているようだ(汗)。
どうしよう、刈り取ってもダメ、抜き取ってもダメ、除草剤も効かない、お手上げだ・・・
その時、また新たな情報が入ってきた。
株式会社イエイチエス
ハマスゲはカヤツリグサ科の多年草(冬になっても枯れない雑草)、古くは根を生薬として使われ香附子(コウブシ)とも呼ばれています。
https://www.ihs1187.com/matome/zassou-hamasuge.html
上記ページにあるように、除草剤を使わない防除法は防草シートを敷くことが有効らしい。
【お手軽サイズ】防草シートデュポン社ザバーン240BB(茶・黒)1m(W)×5m… |
そういえば使っていない防草シートがあったはず!あれ使ってみよー。
あと、実験用に鉢に植え替えてどうにか枯らせないか試してみようっと。
あ、最後にちょっと面白い発見があったんだけど、
土に穴掘って住んでるカニの穴周辺はハマスゲが刈り取られてる(笑)。
ミナミオカガニ|漫湖水鳥・湿地センター
海岸に近い草地や田畑、河口などに穴を掘って生息するやや大型のカニ。湿地センターの裏手の草地に巣穴がたくさん見られる。夏場にはたまごを抱えた個体を見ることもある。
https://www.manko-mizudori.net/cardisoma_carnifex/
食べているのか出入りに邪魔だから切り取ってるのかは・・・不明(笑)。