心も体調も、だいぶ落ち着いてきたのでブログに書く。
実は、貴重な初体験をした。
生まれて初めて救急車に乗ったのだ。
いや、搬送に付き添って乗っんじゃない。
自分が運ばれる側になったのだ。

救急車のイラスト
しかもしかも、なんと!
119番に電話をして救助要請をしたのは、自分で(笑)。
今なら笑って話せるし、こうやってブログに書けるが、あの時は本気で命の危険を感じて、ガクガク震えて死ぬかと思ってたんだが、で、原因が未だに分からないってどういうこと(笑)?
刺し身を食べたら腹痛に襲われ息苦しくなり後頭部が痺れてた?命の危険を感じてSOSの119番に電話した!
もしあのまま息絶えていたら、ツタヤでレンタルしていた映画DVDの延滞料金は一体どれだけ膨れ上がっていたのだろうかと考えると冷や汗をかく(笑)。
今回の患者側になって病院へ送り届けられるという初体験なんだが、もし似たような状況に遭遇した方のために書き記しておく、というのはウソで(笑)、せっかく体験したことなのでブログネタに投稿しておこうと考えた。
自分以外の誰か、他人を助けるために119番に電話をしたことはあるが、まさか自分を助けてほしいと119番した人って少ないと思うんだよね。※近所でボヤが起きた記事。
あれは日曜日の夕方だった。
ちびまる子ちゃんの放送が終わり、サザエさんが始まった頃だったかな。
ある鮮魚店さんで買ってきた刺身の盛り合わせを晩飯として食べていた。

刺盛りのイラスト
お米も、味噌汁もなし、刺し身だけ。
食べ終わって30分後ぐらいだったかな、体に異変が起き始めた。

汗のイラスト
お腹が痛くなって、呼吸が苦しくなってきた。
「はーはー、あれ?なんかちょっと、、おかしいぞ(汗)。お腹が痛い。いや、痛いだけじゃなく、胸が苦しいと言うか、息苦しい、軽い呼吸困難か?もしかして、当たっちゃったかな。。。」

食あたりのイラスト
最初は「刺し身が傷んでいてお腹を壊したのかなあ」と考えていた。
刺し身で腹痛、今なら寄生虫のアニキサスを疑うんだろうけど、その時は全く頭に浮かばなかった。でも救急隊員にも、病院でも何も言われなかったなあ。。。
「けど呼吸が苦しくなるのはおかしいぞ。これは食中毒ではなく、別のものが原因か?」
過去に食中毒を起こした経験があるのでそう考えたのだ。
—食中毒の思い出話ココから
今から数年前の夏の季節、台所に置かれていたジュージーおにぎりを朝食代わりに職場へ向かう運転中に食べていたら、途中で腹痛&めまい&手足の痙攣に襲われた。急いで近くのコンビニに駆け込みトイレで吐いた。胃の中が空っぽになってもゲーゲーした。30分近くトイレから出てこないことでコンビニスタッフたちの間でプチ騒動が起きた。自分が出た時、警察を呼ぶ寸前だったらしい(笑)。申し訳なく1000円近い買い物をしたよ。で、職場に電話して事情を話し、帰宅した。そこで気付いた。あれ?おにぎりもう1個あったよな。。。同じものを食べた父は吐かずに我慢したせいで病院行き(食中毒という診断)になっていた(笑)。腹痛と吐き気とめまいがして、お腹が妊婦さんみたいに膨れたんだってさ(笑)。
食中毒の思い出話ココまで—
※実話。
という経験があるので、体が食中毒かどうかという判断はできるのだが(笑)、今回の異変はどうも違う、なんか、ちょっと変だ。
徐々に呼吸がしづらくなってきた。
椅子に座っていると苦しいので床に座り、それでも苦しいので片膝をついたけど、それでも苦しい。
四つん這いになっても苦しい、そのまま前に倒れ突っ伏しても苦しい、あれ?コレ、ヤバイぞ、、、ヤバイぞ、コレ、、、今までに経験したことのない体の異常にだんだん怖くなってきた。
不安が増して、さらにその不安が異常を助長させてるような、とにかく生まれて初めての体調悪化に怖くなって、でもどうすればいいのか分からず、そのまま突っ伏した姿勢で3,4分は耐えていたと思う。
我慢してたら治るかな、と思ってたけど、今度は頭の後ろがジンジンしだした。正座をした後の足の痺れが後頭部に起きたみたいな、初めての感覚。
ヤバイよヤバイよ、これガチでヤバイやつじゃん!?
「コレきっとアレだ、多分だめなやつだ、よく分からんけど、間違いなく命の危険が忍び寄ってるやつだコレ、ヤバイよヤバイよ(頭の中で出川風に)」
ほふく前進で電話を手に取り、
「救急車、こういう時は救急車だろ、えっと、アレ?え?救急車って何番だっけ」
※↑コレね、みんな常日頃から頭の中だけでも予行練習しといたほうがいいよ。110番はすぐ出てくるけど、なぜか火災や怪我人の時は出てこない(笑)。
(十数秒ほど呼吸を落ち着けて)「あ、そうだそうだ、119番通報だ、ええと、、、いち、いち、きゅう・・・プルルルッガチャ」
『火事ですか?救急ですか?』
「救急です(ハアハア)、あの、夕飯食べたら苦しくなって(ハアハア)、息がしづらくなって(ハアハア)、ちょっとこんなの初めてで(ハアハア)、ビックリして(ハアハア)、電話しました(ハアハア)」
えっと他になにか聞かれたかな、忘れてしまったけど、名前と住所を伝えると、◯分ほどで着きます、と言われ電話を切った。
フー、フー、ほふく前進で財布と電話、家のカギを取ってポケットに入れた。着替えようかな、と思ったがそんな余裕はなく、ゆっくり立ち上がり家の外へ出た。
日曜日の夕方、ちびまる子ちゃんやサザエさんの時間帯の外は静まり返っていた。
大人になってからは大きな怪我も病気もしたことがない。怪我で覚えているのは保育園の年長組ぐらい?の頃にアパートの建設工事中に掘った穴に落ちて頭から血を流し、近所の中学生の兄ちゃんに背負われて病院に担ぎ込まれたのがぼんやり記憶に残っていて、それより前には幼児の頃に台所の包丁で遊んで指を切って大出血したと親から聞いた。今、左右の指の長さが違くて、切り傷跡のある指は短い。
多分、人生で3番目の危機が訪れているだろうな、と薄暗い中で考えた。
っとこんなことしてる場合じゃない、少しでも早く救急車に見つけてもらって乗り込まないと。伝えた住所は一方通行の多い路地、大通りに出ようと片膝を付いてしゃがみ込み、ゆっくりと立っては2,3歩進み、またしゃがむ。それを繰り返して、救急車が来たらすぐ見える場所へ移動した。
フー、フー、ゆっくり息を吐いて吸って、落ち着け落ち着けと自らに言い聞かせる。
フー、フー、フー、フー、頭の後ろのジンジンした痺れが強くなる。フー、フー、あれ?これ死ぬ前兆?フー、フー、、、まだ食べたい沖縄そば、遊びたいことあるのに、なんでもっと早くやっとかなかったんだバカだよ自分は、クッソー先延ばしにするんじゃなかった、明日できることは今日やっとけばよかった、フー、フー、外を歩く人もクルマも少ない。このまま倒れたらどうなるんだろ。。。
悪いことばっかり考えてしまう(笑)
しかし、しばらくするとサイレンの音が聞こえ、少しずつ近付いてきた。
はー助かった、かな。。。
と思った時だった。
(これ、沖縄あるある、でもなくて日本全国で一緒かな。)
体調の悪化とは別の問題が発生した。
なんと、近付いてくる救急車の音に気付いた近隣住人たちが集まりだしたのだ、イヤー!!!!!
救急車のサイレンに反応した近隣住民が野次馬と化した!その好奇の目に晒されながら乗り込んだ恥ずかしさよ!
これマジでムカつく(笑)!
どうせこんな感じなんだろ?
「あ、ピーポーピーポー、救急車が近付いてくる。どうせ通り過ぎるんだろ。。。ピーポーピー・・・お?すぐ近くでサイレンが止まったぞ!なんだなんだー!どこの家だ、誰なんだ?」
と野次馬化した近隣住民が大挙して押し寄せてきたわけ(笑)。お前らわざわざ出てくんなよ!サザエさん見とけよ(笑)!
周辺の民家からオジーオバーが出てきて、といってもほぼオバーだったと思うけど(笑)、周囲のアパートからも住人が顔を出して見下ろしてきてよ、普段挨拶程度しかしないヒト、顔だけは知ってるが会話も挨拶もしたことがないヒト、全く知らないヒト、偶然近くに居合わあせたヒト、がゾロゾロ集まってきた(笑)。
心の中で叫び声を上げた。
「や、ヤメてくれー!こっち来んなよー!恥ずかしいだろー!お前らが思ってるより大したことじゃないから家の中入れよ!いやホントは死ぬほど怖いんだけど、それと同じくらいみんなに見られるのも死ぬほど恥ずかしいんじゃボケー!」
どんな顔して救急車に乗れば良いんだよ!もし病院に到着する前に死んだら覚えてる全員の枕元に化けて出てやるからな、呪ってやるからなー(笑)!
でな、メチャクチャ無理をして立ち上がった。
あとで野次馬連中に晩飯の話のネタ、オカズにされないように、顔だけは平静を装った自分は無理してスッと立ち上がり、救急隊員に向けて手を上げ、
「電話したの自分です」
あの時の救急隊員の顔よ(笑)。
「はあ?なんだよ元気そうなヒトだな」
みたいな顔よ。死ぬほど気まずかった。
でもな、ホントは苦しい、お腹の痛みと息苦しさと頭のジンジンと、さらに恥ずかしさがせめぎ合う瞬間に最大限に力を振り絞って作った平静を装った顔の裏側を読み取ってくれよー(笑)!!!
オイ!野次馬共よ!お前らがアリみたいに集まってきたのが原因で余計な無理をしたんだぞ!お前らが救急車呼んだら絶対に動画撮影してやっからな覚えてろよ(笑)!
と意味分からん怒りが込み上げてきた(笑)
とにかく救急車に乗ろうと歩きだすと、やっぱりヨロヨロとするから救急隊員も(野次馬に対する)痩せ我慢と気づいたのか肩を支えて乗せてくれた。あの時の優しさよ、ホレてしまうぞ(笑)。

救急車のイラスト
車内でベッドに横になり、こうなった経緯・今の状態を聞かれ、答えられる範囲で話した。そして血中濃度?を計る機器を指に装着されたり、マスクしたり、色々やっていたが、そうさ、なんと救急車はすぐには出発しないのだ(笑)。
向かう先の病院との連絡なんやらで赤いランプだけが薄暗い中でピカピカ光る光景を想像してみて欲しい、近くを走っていたクルマも停車してコッチを見てやがる、オバーたちは車内を覗き込んでくる、なんか思い出すとメラメラ怒りが湧いてきたな(笑)。
見世物小屋じゃねえぞボケ!家の中入れよコラ!って怒鳴りたかったけど、苦しくて痛くて頭がジンジンした状態で不安と怒りが混じって余計に気分が悪くなってきた(笑)。
頭の痺れは過呼吸?酸素が多い足りない?救急車のサイレンを聞きながら病院へ運ばれる嬉し恥ずかし初体験(笑)
時間にしてどれぐらいだったろうな、自分が乗って5,6分ほどしてから「◯◯病院へ向かいます」と告げられて救急車は発進した。
生まれて初めて患者として乗った救急車は、ピーポーピーポー、ピーポーピーポー、マイクで「道を開けてください、道を開けて下さい」、心拍数?をチェックするピッピッピッと音がするモニタ、見上げる隊員の顔、無線でやり取りする声、を聞きながらフー、フー、と呼吸しながら徐々に頭のジンジンが酷くなる、という変な感じ。
「頭がジンジンします、さっきよりもジンジンします」
隊員に伝えると、「んー、過呼吸かな。酸素が少ないですねえ」だったかな、「多いですねえ」だったかな、朦朧とした状態で聞いたのでハッキリ覚えてないけど、自分が死ぬほど不安だったのに隊員がメチャクチャ冷静に対応していたのが強烈に印象に残っている。
自分は目をパチパチさせてジーッと救急車の天井を眺めていた。
「あれ?もしかしたら死んじゃうの?あ、ツタヤのDVDまだ返してない、あー!しかも新作借りてたのに、延滞料金とんでもない額になるぞ、それから、それから」
いろんなことを考えた(笑)。
そして、気がついたら病院に到着していた。
何度か来たことのある病院の救急外来の前に救急車は止まり、ベッドに横になったまま降ろされ、白いマスクをした医師が引き継いで中へ運ばれた。
自分みたいにベッドに横になった人が他に4,5人はいる空間、日曜日の夕方なのに大変だなあ、とは思う余裕もなく、早くなんとかしてくれ助けてくれ、と思いながらジッとしていた。
すぐに処置が始まるのかと思いきや、しばらくそのまま置かれ、天井を見つめる時間が続いた。
ピーピーッ、ピーピーッ、ピピピッピピピッ、ガチャガチャ、機械の音、医師たちの会話、ウゲエェェェオエェェェとカーテンの向こうで吐く人、救急車のピーポーピーポー、そして苦しさ、
なんだよココは、学生時代に夢中になった海外ドラマERに入り込んだみたいな変な感じがした。
しばらくして胸に名札?えーとなんだっけな研修医?レジデント?みたいな文字が記されたのを付けた若い人が対応してくれて、えっと何を話したんだっけな痛みと苦しみと不安で忘れちまったい(笑)。
とにかく腕に針を刺し点滴がを打たれ、反対側の腕からは注射器で血液が抜かれた。
再びピーッガーッオエェェェを朦朧としながら聞いてひたすら待った。
十数分後、もう一度血液検査をするからと腕に注射を刺そうとする医師?研修医?に向かって言った。
「あ、あ、あの、さっきですね、もう血を採ったみたいですけど」
体調は最悪だけど注射はイヤ(笑)。
すると、
「もう一度検査するので」
と感情のない表情で言い放ってすぐ、プスッ
ううぅぅ、痛いんだろうけど、気分の悪さがそれを上回っていてよく分からん(笑)。
で、その時に言われた気になることが
「ん?あれ?◯◯さん、これはなんですか?」
と自分の腕を指差して言うから、頭を上げてその先を見てみると、なんと自分の腕に赤いポツポツした湿疹?蕁麻疹?みたいのが出ていた。
「え?なにこれ、分かりません」
と伝えると血を持って出ていった。
それからまたジッとする時間が流れた。
どれぐらいの時間が経っただろうか、気がつくと腹痛も胸の苦しみも頭の痺れも引いていた。
「あれ?何が起きたの?先生たちは魔法を使ったの?なんか、すごい楽になった」
やってきた医師にそれを伝えると、ふむふむみたいな顔で医師同士で何かを話している。
「じゃあ部屋を移りましょうか」
と、ベッドごと救急室を出て通路を挟んだ隣の部屋へ移動した。
そこは各ベッドがカーテンで仕切られた空間で、自分みたいに救急で運ばれたが容態が良好になった患者が移されるような場所らしかった。しばらく安静にして様子を見ると。
で、出ていく研修医をあわてて呼び止めて聞いた。
「腹痛や息苦しさ、頭のジンジンした痺れが治ってますよ、ありがとうございます。何をしたんですか?なんで治ったんですか?」
と聞くと
「いえ、何もしてません」
と。
「え?・・・あ、点滴ですか?」
「いえ、点滴ではないですよ。」
「え?・・・いやでもあんなに苦しかったのに今はなんともない、自分の体の中で一体何が起きてたんですか?」
「うーん・・・心療内科を受けてみますか?」
って言われたから、え?しんりょうない、、、か、、、って。と目をパチパチさせてたら、
じゃ、といった感じで部屋を出ていった。
意味分からん(笑)!
自分の症状の原因も意味分からんし、その説明もない、治った理由、どうして説明が一切なしなのか、何もかもが意味分からん(笑)!最初は死ぬかも!とかビビってた自分が恥ずかしくて、でも治ったことが嬉しくて、とにかく、すぐ家に帰るのも怖いしジッとしとこう。
数時間後、連絡してもらった家族が到着した。病院に到着するまでを説明をしたら、「アンタ変なもの食べたんじゃないの?腐ってたのとか、道に落ちてたの拾ってないよね?」とか、バカにした言い方するからムッとしたけど、完全に回復してから文句は言おう。
その部屋の患者たちは数時間ごとに入れ替わり立ち替わりで、自分はいつになったら帰れるんだろうかと待っていた。で、時計を見ると、そろそろ日付が変わる時間(笑)。家でちびまる子ちゃんやってた時からこんな時間経ってたんかい!!!
翌日の検査予約をして帰宅。レントゲン、エコー・超音波検査、血液検査でも異常は見つからず、心療内科へ!?
深夜になってやっとベッドから立ち上がって歩けるようになった。
自分が来た時に担当していた先生はもう見当たらず、別の先生が引き継いだようだ。
原因と、治った理由を聞いたけど、ハッキリした答えを言ってくれない。
「えっと、じゃあまた同じような症状になったらどうすればいいんですか?」
「また来て下さい」
オイー(笑)!!!
でも不安そうな顔を察して翌日検査してみたらどうですかと。
というわけで家族に後は任せて帰宅した。あれ?あんな深夜で予約できたのかな、翌日の早朝に予約したのかな、よく分からんけど、次の日の朝イチで同じ病院へやってきた。
・レントゲン
・血液検査
・腹部のエコー?内臓の動きを調べる、妊婦さんが赤ちゃんの様子を調べるみたいな機械。

エコー検査
などいくつかの検査をやってもらったわけ。
そしたらなんと、異常なし!健康ですよ。
ほえー!!!じゃああの腹痛、胸の苦しさ、呼吸困難、頭のジンジン痺れはなんだったのさ!
と担当医師に言ったら、

悩む医師のイラスト
「また体調が悪くなったら来て下さいね」
と帰された。
元気になった今考えてみると、アニサキス症が怪しんじゃないかと自分では思うんだけど、正直、分からん(笑)。

魚に寄生するアニサキス
そして、あの日以来、自分は刺し身が食べられなくなった・・・ということもなく、性懲りもなく食べてるが、なんともない(笑)。一体何だったんだあの異変はよ!